銀行に「まだ早い」と言われた理由が、半年後に分かりました

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2棟目の資金を作るために、1棟目を買った金融機関に相談しました。

「この物件の担保余力で、追加の融資は出ませんか」

返ってきた答えは、こうでした。

まだ早いですね。

正直、そのときは腑に落ちませんでした。返済は一度も遅れていないし、家賃も入っている。なぜ「早い」のか、分かりませんでした。

理由が分かったのは、少し後です。しかも、原因は銀行ではなく自分にありました。

私が見ていた数字

当時、私は自分の物件がこれだけ生んでいると思っていました。

手残りキャッシュフロー(当時の認識)
2024年約786万円
2025年約549万円
2026年(1〜7月)約441万円

毎年500万〜780万円。これだけ残っているなら、次も行けるはずだと思っていました。

だから「まだ早い」と言われたとき、正直なところ銀行が保守的なだけだろうくらいに受け取っていました。

本当の数字

その後、ブログに月次収支を公開するために数字を並べ直しました。そこで、集計表に計算ミスが見つかりました。

正しい数字はこちらです。

当時の認識実際
2024年786万円+184万円
2025年549万円−60万円
2026年(1〜7月)441万円+64万円

2025年は赤字でした。屋上防水に160万円、内装リフォームに60万円かかった年です。

3年分の合計で、約1,587万円のズレがありました。

銀行は、最初から正しい数字を見ていました

ここが今回の要点です。

銀行が見るのは決算書です。そして決算書は税理士が作り、申告しているので、当然ながら正しい数字が載っています。

つまり、

立場見ていた数字
銀行決算書=実態(2024年+184万/2025年−60万)
自作の集計表=間違った数字

「まだ早い」は、極めて妥当な判断でした。

直近の期が赤字で、その前の年も手残りは184万円。1棟目を買ってまだ3年目で、元金も5,300万円から628万円しか減っていない。この状態で「次も貸してください」と言われたら、私が銀行でも同じことを言います。

保守的だったのは銀行ではなく、楽観的すぎたのが私でした。

一番怖かったのは「理由が分からない」ことでした

振り返ると、あの数ヶ月は何も判断できない状態でした。

断られた理由が分からないと、次の手が打てません。

  • 物件の評価が低いのか
  • 自分の属性の問題なのか
  • その銀行の方針なのか
  • 単にタイミングなのか

原因が特定できないので、「他の銀行を当たろうか」「物件を増やして実績を作ろうか」と、当てずっぽうで考えていました。

実際の原因は「自分の物件が思ったより稼いでいない」という、極めて単純なことでした。

正しい数字を持っていれば、最初から分かったはずです。そして打つべき手も、まったく違っていました。

数字を間違えると、こういう形で返ってきます

収支の把握を間違えていた、という話だけなら「気をつけよう」で終わります。実際、気づいた時点では私もその程度に思っていました。

ですが実際には、もっと具体的な形で跳ね返っていました。

  1. 次の物件の計画が、実態と合っていなかった(頭金の原資を過大に見積もっていた)
  2. 融資を断られた理由が分からなかった(自分の数字が間違っているとは思っていない)
  3. そのせいで、次に打つべき手も分からなかった

数字の誤りは、判断の誤りになります。そして判断を誤っていることに、自分では気づけません。基準にしている数字が間違っているからです。

銀行と同じ数字を見ているか

今回の一番の教訓は、これです。

銀行は決算書を見ます。自分は何を見ているか。

私は通帳の残高と、自作の集計表を見ていました。決算書は税理士に任せていて、内容を細かく追っていませんでした。

その結果、銀行と自分で、まったく違う数字を見ている状態になっていました。会話がかみ合わないのは当然です。

確認すべき3つ

  • 決算書の数字を、自分で読めているか(作ってもらうだけになっていないか)
  • 自分の集計と、決算書が一致しているか(違うなら、どちらかが間違っている)
  • 管理会社を通さない支出も、把握できているか(報告書には出てこない)

特に3つ目です。私の場合、業者に直接支払った修繕費が2年で280万円ありました。管理会社の月次報告書には一切出てきません。報告書だけを見ていると、毎月きちんと黒字に見えます。

いま思うこと

「まだ早い」と言われたときは、正直がっかりしました。

ですが今は、あそこで貸してもらえなくてよかったと思っています。

間違った数字のまま追加融資を受けて、次の物件を買っていたら。手元資金の想定は狂ったままですし、修繕が重なった年に耐えられたかどうか分かりません。

銀行のほうが、自分より正確に自分を見ていたということです。少し情けない話ですが、事実なので書いておきます。

次に打診するときは、自分で数字を説明できる状態で行きます。それが最低条件だと分かりました。

まとめ

  • 1棟目の担保余力で追加融資を打診したら、「まだ早い」と言われた
  • 当時は理由が分からず、銀行が保守的なだけだと思っていた
  • 後日、自分の集計表に計算ミスが見つかった(3年分で約1,587万円のズレ
  • 銀行は決算書=正しい数字を見ていた。間違っていたのは自分だけ
  • 数字の誤りは、融資判断という形で現実に返ってくる
  • 教訓は「銀行と同じ数字を見ているか」

断られたときは、まず自分の数字を疑ったほうがいい。相手はこちらより正確に、こちらを見ています。

なお、この記事は私一人の実例です。融資判断は金融機関・時期・属性によって変わります。実際の判断はご自身の状況に合わせて行ってください。

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